このようにインプラントのメリットをお話ししても、「新しいものは不安」「あごに何かを埋め込んだりして大丈夫なのか」と心配される方がいます。
たしかにインプラントは、最近になって特に注目されるようになった画期的な治療法です。
でも、根っ子から再建するという発想自体は古くからあり、歴史の中で試行錯誤が重ねられてきました。さまざまな材質で、さまざまな方法を用いて、研究が進められてきたのです。
現在主流となっているオッセオインテグレーテッド・インプラントは、スウェーデンのブローネマルク教授が1952年に偶然発見したチタンの性質が原点。チタンと骨が完全に結合することがわかったのです。
それ以降、ブローネマルク教授は研究を続け、チタンを骨に埋め込んでも拒否反応が起こらないこと、人体になじみやすいことを確認しました。
そして、1965年にこの方法による初めての治療を開始。その患者さん第一号のインプラントは、今でも機能を保ち続けているそうです。
日本にこの方法が導入されて、まだ20年も経っていませんが、世界的に見ると30年間でおよそ60万人の方々が喜びの声を上げたという実績があります。
その間に、ほかの方法との比較や材質の改良も進みました。以前は、治療を受けて5年後、10年後にどうなるのかという不確定要素がありましたが、今では数々のケースによって経過が確かめられています。
チタンの人工歯根を用いる方法は、ブローネマルク教授の開発したシステム以外にも、いくつかあります。人工歯根は棒状のネジになっているタイプが主流で、太さや形、表面の処理などに違いがあります。
インプラントの歴史の中で、チタンの性質が発見されたことは、大きなバネとなりました。純チタンには毒性もなく、しっかりと噛んだときの力に耐えられるだけの強さを持っています。
今では安心して治療を受けられる下地が固まったといえます。メリットが多いだけに、多くの人にそのすばらしさを知っていただきたいと願うばかりです。
「鈴木歯科医院」ではインプラントを行っています、詳細はこちらでどうぞ。